「嫌われる勇気」を読んだ感想が上手く書けない私の理由

半年ほど前に"嫌われる勇気 -自己啓発の源流「アドラー」の教え-"という本を見つけ、その刺激的なタイトルに心惹かれて購入した。

自己嫌悪と劣等感を抱えている青年と、「人は変わる事が出来る、誰もが幸せになれる」と言う哲人との対話形式でアドラー心理学について語られている内容。大ベストセラーとなり、Amazonでの評価も上々だ。

それなりにページ数がある事や内容が多岐に渡る事もあり、上手く感想をまとめる事が出来ずブログ記事のネタにはしなかったのだが、先日「アドラー関連をもし読んでいたら感想をお聞きしたい」というメッセージを頂いたので、再度ざっと読み直してみた。

そして「よし感想を書いてみよう」とPCを開き、書いては消し、書いては消しを繰り返し、気付いたら2時間以上が経過していた。自分が納得できる感想が1つも書けない。どうしても上手くまとめる事ができない。

なかなか記事が進まないので「なぜ感想が書けないのだろう…」という方向で考えてみる事にした。

この本の"嫌われる勇気"というタイトル。これを目にした時は「嫌われる事を恐れずに、自分を貫け!」という内容かなと想像した。

ここで少々余談だけれど、以前テレビ番組にウーマンラッシュアワーというお笑いコンビの村本大輔さんが出演していた時の事。彼は「性格が悪く人から嫌われるクズ人間」というキャラ(?)。

そんな彼の住んでいる部屋が紹介された時、後ろに映っていた本棚にこの"嫌われる勇気"があった。おそらく彼も「嫌われる事を恐れずに、自分を貫け!」という内容を想像して購入したのだろうと思う。

で、実際に本を読んでみると「嫌われる事を恐れずに」というところは合っているが「自分を貫け」というものとは少し違っていたように思う。

この本の"嫌われる勇気"は「他者の期待を満たす為に生きる事をやめる」「他者がするべき事、他者の課題に介入しない」など、自分が自分として自由に生きる事は他者から嫌われる事に繋がる…というもの。

もちろん本の内容はこんなに簡単な説明で終わっているわけではない。過去のトラウマと現在の不幸の関係、人が幸せになる為の事、対人関係、劣等感とコンプレックス、自己肯定と自己受容についてなど内容は様々。

で、私がこの本を読んで感想を上手くまとめられなかった理由だけれど。それは恐らく、このタイトルに期待をし過ぎていたからだと思う。この本の中で書かれていた"嫌われる勇気"の意味は、私にとってそれほど衝撃的ではなかった。

"嫌われる勇気"の部分だけの感想を言うと「うん、そうだね」のひとことだ。それは今の私が"自分らしく自由に生きる"という面に悩んでいないから、特に感動や気付きが無かったのだと思う。

今の自分に強い劣等感を感じていたり、人間関係に悩んでいたり、自分を変えたいと思っている人には良い影響があるのではないかと思う。そして、"嫌われる勇気"についての部分を読んでも深い感動を得られなかったのは、今の私が自分らしく生きている証拠なのかもしれない。

とは言え、飽き性な私が最後まできちんと読み終えられたのは、得るものもあったという事。本の中で書かれている"自己受容"については、以前から私の中にあった引っ掛かりを解いてくれた。

と言うのも、カウンセリングや心理学などでよく「自分を受け入れる」という言葉が使われるけれど、具体的な方法が書かれている事が無いので、きちんとした意味が分からずモヤモヤしていた。

この本では自己受容について「自分を肯定しポジティブに考える事で自分に嘘をつくのではなく、変えられる事と変えられない事を見極め、変えられる事の方に注目する」と説明されていて、なるほど!と納得できた。

もう1つ「人生は連続する刹那であり、過去も未来も存在しない」という内容にも非常に考えさせられるものがあった。人生を物語として捉えるとぼんやりと未来が見えてしまう。"今ここ"を真剣に生きていれば、過去も未来も見えない。

…と、あまり書くとネタバレになってしまうし、そろそろ文字を打つ事に疲れてきたのでこれで終わりにします。